＜第４９１号＞　平成２５．１１．１　　発行：刈谷医師会　　　責任者：会長　野村　英雄

表紙説明　恩任寺のイチョウ　（高浜） 　今年の夏の暑さは長く、その分秋の訪れが遅れ各地で見事な紅葉が見られないとの報道を見聞きしています。 　今回訪れた高浜市青木町の恩任寺のイチョウも一部は黄葉しつつ葉先が暑さで焼けた感じのものが多く、このまま散り急ぐのかと思われるさまでした。 　恩任寺は真宗大谷派の古刹で、御本尊は市の有形文化財に指定されている木造阿弥陀如来像です。本堂への階段の両袖にはシキビの木が銅製の立派な灯籠と並び立つ様に植えられていました。 　山門を入って本堂までの参道の両脇に八本のイチョウの木が育っていますが、いずれもまだ若木で、丁度お逢い出来たお庫裏様のお話では、実がなる年とならぬ年があるとの事でした。台風一過の快晴の夕方でしたが、秋の短い今年には陽を浴びたきれいな黄葉は望み薄と思われました。 　高台に建つこのお寺のイチョウをながめていましたら、ふと中学時代に習った与謝野晶子の歌が想い出されました。 　こんじきの　ちいさきとりの　かたちして 　　　　　　　　いちようちるなり　ゆうひのおかに

（永田隆郎　記）